俺王国のための俺による俺王国統治マニュアル。
人間の争いごととは面白いもので、勢力が二つになると優勢なほうは保守的になり、劣勢なほうはリベラル・・・にはならない。劣勢なほうはひたすら優勢なほうの足を引っ張ることばかり考え、全体としての生産性は低下していく。
これは2008年頃の日本や、二大政党を抱える国家すべてに言えていることである。また、お隣の中国なんかを見てみても、漢族同士が二つに分かれて戦った時期というのは、全体的に優秀な人材が出ていないし、国力自体も低下している。秦が滅びた後、項籍と劉邦が争っている間に冒頓単于に大幅に領土を削られたことや、ベトナムの南北朝時代、また中東の歴史、十字軍時代のセルジューク朝のアナトリア高原のクルジュ・アルスランと賢者ダニシメンド、そしてアレッポのリドワーンとダマスカスのドゥカークの争いなども好例である。
かといって一党独裁が良いかというと、そういうわけでもない。一党独裁、または完全中央集権独裁政権というものは組織の硬直化とそれに伴う腐敗、世襲慣例によってこれもまた全体の生産力が低下していく。また、自浄作用が働かないため国内の不平不満が蓄積されていき、いきなり国家がピンチになる。革命がうまく行われれば良いが、大抵の場合は利権を狙う他国に横槍を入れられ、自国の国力を吸い取られたり、傀儡政権が出来上がるのがオチである。
どのような状態がベストであるかというと、それはずばり三つ巴である。三つ巴の状態では、戦闘をすること=第三者の利益になること、になるので、直接的な争いは見られなくなる。うまく三つ巴の状態をキープできれば、自国は平穏無事に保つことができるし、様々な意見を反映させることもできる。さらに硬直化することなく切磋琢磨するのでこの状態こそ誰もが望む理想的なパワーバランスとなる。しかし三つ巴は二者が手を組むと簡単に崩壊してしまうので、それをうまくコントロールしなければならない。これこそが君主の仕事である。
この三つ巴はどんな事にも応用することができる。国内の派閥争いを筆頭に、金融、工業、さらには都市まですべてを三つ巴にして管理するのである。これこそこの内田貴洋が望む完成された国家の姿である。
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